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2020.2.21

【第54回大会】女子30キロの部総合優勝 前田穂南選手(天満屋)インタビュー

第54回大会 女子30キロの部 総合は、前田穂南選手(天満屋)が2004年の第38回大会で野口みずきさんがマークした1時間39分09秒の大会記録を34秒更新する1時間38分35秒で優勝。さらに同じく野口さんの持つ1時間38分49秒の日本最高も更新しました。

女子01

昨年9月の『マラソングランドチャンピオンシップ』を制し、東京オリンピック・女子マラソン代表に内定した前田選手。「1時間39分を切って、野口みずきさんの大会記録を更新することを狙っていました」と語りました。
青梅マラソンでは日本人選手の活躍を期待してコースレコード賞200万円を設定しているが前田選手が男女通じて初の受賞者となった。

前田選手にとって、青梅マラソン出場には特別な意味がありました。「青梅マラソンは、野口さんがアテネで優勝する前に勝ったレース。(天満屋の)武冨監督からの勧めもあり、自分もここで弾みをつけようと、記録と優勝を意識していました」とレース前の率直な気持ちを振り返ってくれました。

女子02

実は怪我の影響もあり、今大会はベストなコンディションで臨むことができなかったとか。「イメージしていたよりもアップダウンがきつく、特に前半の登りは苦しかった」と話しています。しかし、その言葉とは裏腹にスタート直後から飛び出すと、すぐに後続選手を引き離して独走態勢に。男子選手と並走しながら、終始安定したペースを刻み、2020東京オリンピックに弾みをつけました。

「後半に並走してくれた男子選手が『このペースなら大丈夫』と教えてくれて、(記録更新の)実感が湧きました」とのことで、最後の5kmは16分12秒とペースアップ。雨が上がり、気温9.7度の好コンディションになったことも味方につけ、「後半の下りは足が重かったが、呼吸は楽になった」と、2位に7分44秒の大差をつけてゴールテープを切りました。

女子03

望んだ通りに最高の結果を出し、さらには野口さんが持っていた30kmの日本記録も更新するという偉業を成し遂げた前田選手。「この優勝を良いモチベーションにして、オリンピックでは金メダルを狙いたい。まずは故障しないことを第一に心がけ、今まで通りコツコツと練習を頑張っていきます」と、いよいよ迫った大舞台への抱負を語ってくれました。

◇前田穂南(天満屋)
1996年7月17日、兵庫県出身。23歳。大阪薫英女学園高卒。2018年1月の『大阪国際女子マラソン』では、自己ベストの2時間23分48秒をマークして2位。2019年の『マラソングランドチャンピオンシップ』を2時間25分15秒で制し、陸上競技女子選手として第1号となる東京オリンピック代表内定を獲得。