大会レポート

2017.2.22

【第51回大会】スタート前のピラティス for ランナー

■マラソン前には上半身のストレッチが重要

青梅マラソンでは、10キロの部と30キロの部が開始される約1時間前、各レースのゴール地点となる青梅市役所前、青梅市総合体育館ではステージイベントが開催されました。本大会盛り上げ役の「げんき~ず」(吉本興業)による激励と合わせ、ランニングアドバイザーの市河麻由美さんの主導で「ピラティス for ランナー」が行われました。

市河さんによると、このとき行われたのは、ピラティスを取り入れた準備体操とのこと。とはいえ、あまり難しいことはなく、ストレッチ感覚でできる内容になっていました。

中でも、市河さんが重視していたのが、走行中に背中を丸めないためのストレッチです。

「みなさん、後半になると息が切れて、背中や肩周りに力が入って猫背になってしまいます。こうなると呼吸をしたくても肺に酸素が入らないので、上半身をほぐしておくことが大切です」(市河)

stage1上半身をほぐす運動の一つとして行なわれたのが、ボールを抱えるように手を前で組む運動でした。背中を丸め、腰を落とし、目線を手に向けて、両手を左右に引っ張る。これで肩甲骨まわりの筋肉が伸びるといいます。さらに、身体を左右に平衡移動させて、肘を持ち上げることで、肋骨周りが伸びるそうです。一方、両手を後ろに組んで肩甲骨を寄せて上を見る運動では、首から胸にかけての筋肉を伸ばすことができました。

stage2

また、レースの後半で腿の横側が痛くなる人には、腸脛靭帯をほぐすストレッチがオススメということです。膝を曲げて、右足を左足の腿の上へと四の字に組み、身体を沈み込ませます。余裕があるときには、右の膝を下に押し込んでもいいようです。これを左右の足で行うことで、お尻から足の付け根にかけての筋肉が伸びていきます。

■走る前はリラックス、走行中は腰を上げることを意識

stage3レースの前には身体をリラックスさせることが重要です。このときに「とっておきの方法」として、市河さんが紹介したのが、両手を上げてゆらゆら揺れること。足も動かして、笑いながら、全身をクネクネ動かすそうです。

「これ、大丈夫ですか? 知らない人が見たら、ヤバイ人たちって思われません?(笑)」というげんき~ず 宇野さんのツッコミもありましたが、市河さんによると腕を上げることで汚い血液が心臓にもどって、最後はキレイな体になれるとのこと。ただ、この状態でスタートすると腰が引けるので、走っているときは、できるだけ腰の位置を上げることが重要だそうです。

「これは私が良く言っているんですが、後半で疲れてきたら、ズボンのチャックを上げるような動きを意識してください。そうすると、腰の位置が上がるので、強風できついときにも全然違いますよ」(市河)

最後は市河さんとげんき~ずの2人が、皆さんと一緒に「頑張るぞ、オー!」と掛け声。皆さん、体も心もほぐれた状態で、レースにのぞむことができたようです。