大会レポート

2024.2.17

【第56回大会前日レポート】開会式やトークショーなどが開催されました

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第56回大会の開催前日となる2月17日(土)、30kmの部のフィニッシュ地点となる住友金属鉱山アリーナ青梅(青梅市総合体育館)で開会式などが行われました。

青梅マラソンの開会式といえば、歌手の三田りょうさんによる公式ソング「春呼ぶ祭典(まつり)」。今年は青梅市立第三中学校吹奏楽部の生演奏もあり、三田さんは歌の途中で壇上から降りると、生徒たちが演奏しているすぐ側へ。目の前で歌う三田さんに、会場から手拍子が寄せられました。

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そして、開会式が始まると、大勢待利明青梅市市長をはじめ、島﨑実青梅市議会議長、井上信治衆議院議員、森村隆行都議会議員からご挨拶がありました。大勢待市長などは10キロの部に出場されるとのことで、「皆さん大いに盛り上がりましょう」(大勢待市長)などと、大会を楽しみにされている様子がうかがえます。

「今大会は1万5000人以上と、昨年より2000人以上多いランナーを迎えられたことを嬉しく思います。青梅マラソンは高低差のある難コースですが、自然豊かで、沿道からの声援も多いので、ぜひ楽しみながら駆け抜けてください。また、パリ五輪代表の赤﨑暁選手、一山麻緒選手など、国内の有力選手もお招きしているので、そのレースの展開についても楽しみながら観戦しましょう」(大勢待市長)

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「青梅マラソンは市民マラソンの草分け的な存在です。長い歴史の中で多くのドラマを生み、我々に大きな勇気と感動を与え続けてきました。新型コロナ、インフルエンザの流行が続いていますが、体調には十分にご注意して、練習の成果を発揮して、素晴らしい成績で完走されることを願っています」(島﨑議長)

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「明日は10キロの部に出場します。もう12回目になりますが、大勢の市民の方に沿道で応援していただけるので、実力以上に良いタイムが出せる、素晴らしいマラソン大会だと思います。明日は天候にも恵まれるので、ランナーの皆さん頑張ってください」(井上議員)

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「明日は10キロの部に出場するので、今朝も山をジョギングして体調を整えてきました。(青梅マラソンは)多くのランナーが国内外からお見えになり、沿道で市民の方とハイタッチをするなどふれあいが楽しみな大会です。怪我に気をつけながら、大会を盛り上げていきましょう」(森村議員)

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続いて、国内招待選手やスペシャルゲストの高橋尚子さんから、それぞれ大会に向けたコメントがありました。

赤﨑暁(九電工)
「自分の目標であるオリンピックに向けて、繋がる走りをしたいと思います。

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金子伊吹(駒大)
「駒澤大学のユニフォームを着て最後に走るレースなので、悔いが残らないように全力で走りたい」

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小野隆一朗(帝京大学)
「自分の目標タイムを達成し、『青梅マラソンに出て良かった』と思える走りをしたい」

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一山麻緒(資生堂)
「初めて30キロを走るので緊張していますが、沿道でのたくさんの応援を力に最後まで走りたいと思います」

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高橋尚子
「現役の頃から走っている思い入れの大会に、また戻ってこれてうれしいです。明日は笑顔の花を咲かせましょう」

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さらに、選手宣誓が行われた後、最後は10キロの部審判長の中村孝生さん(東京陸上競技協会常任理事)より、大会に向けての注意事項などが発表されました。

「明日は30キロの部のスタート時点で気温は14度、湿度16パーセント、東南2メートルの風。さらに、ゴールする頃には気温16度と、気温が高くなりそうです。市民ランナーの方はこまめに給水をとって、熱中症にならずに、最後まで完走することを願っています」(中村審判長)

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そして、毎年恒例の「AOSYNスペシャルトークショー」には、今年もQちゃんこと高橋尚子さん(シドニーオリンピック金メダリスト)が登場。第27回大会 30キロの部で優勝した平塚潤さんとともに、明日の大会で役立ちそうな“マラソンのコツ”を色々と紹介してくれました。例えば……

「坂を見ると足が重くなるので、目線を下げます。そうすると前傾姿勢になって、足が前に出やすくなりますよ」(高橋さん)

「自分のことを上りは『小猿』と思って軽快に、下りは『小石』と思ってコロコロ転がり落ちるイメージで走ってみてください」(高橋さん)

「息を吐くと、自然と空気が入ってくるので、吐くことを意識すると呼吸が整います」(高橋さん)

「下りの走りはリズムが良いはずなので、そのリズムを頭に刻んでください。『イチニ、イチニ』と声を出したり、音楽に合わせたりして、そのリズムに合わせると平坦でも良い走りができます」(高橋さん)

「優勝した27回大会では、いいタイミングでスパートして勝てました。前半から飛ばすと、後半でタイムが頭打ちになるので、自分のリズムに合った集団を見つけて、焦らずに走ってください」(平塚さん)

「前半の上りは頑張って、後半の下りは休むイメージで脱力し、呼吸を整えると良いと思います。最後の4キロは下りだけなので、どこが一番キツいかを考えた上で、そこでエネルギーを使い切らないペース配分を意識すると良いでしょう」(平塚さん)

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なお、高橋さんは例年と同じように、市民ランナーの方を追いかけながら、「できるだけすべてのハイタッチをできるように走りたいです」とのこと。一方、平塚さんは去年も青梅マラソン(10キロの部)に出場されていますが、その頃にアキレス腱を痛めたことで、「今年は無理をせずに、歩くぐらいかな」とコメント。ただ、昨年大会ではそんなコンディションにも関わらず、「途中で火がついてしまった」とのことで、全力疾走している姿が見られたようです。

そうして怪我をした経験があったり、怪我に気をつけているお二人がとても重要視していたのが、レース後のアフターケアでした。走り終わったらダウンやストレッチ、体操などをして、さらに温冷交代浴で血流を良くすれば、疲労が残りにくくなるそうですよ。会場からは「膝が痛い場合はどうすればいいですか?」との質問がありましたが、そういう時は「出走前に膝をカイロで温めるだけでも、全然違ってくると思います」(平塚さん)とのことです。さらに、空気椅子など膝に負荷をかけずに、膝周りの筋肉を鍛えるトレーニングを取り入れておけば、再発しないように膝を守ってくれるそうです。

「明日はパリ五輪の代表内定選手を間近に見られるので、その速さを体感してもらいたいですね。そんな選手も、皆さんも、全員ゴールした人が勝者です。明日は楽しい一日にしましょう」(高橋さん)

「前半を登り切ったあと、後半の下るところでビルドアップするぐらいでいいと思います。25キロ地点ぐらいから頑張れるぐらいのペースで、笑顔でゴールできるように頑張ってください」(平塚さん)

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さらに、会場ではげんき~ず(吉本興業)の元気たつやさん、宇野けんたろうさんと、ランニング系YouTuberのたむじょーさんによるトークライブも行われました。

大会では10キロの部に出場を予定しているというたむじょーさん。宇野さんから「青梅のコースは死ぬほどキツいよ?」「高校生が29分でゴールするんですよ」という話を聞くと、「僕も高校生に対抗しようかなと思ったのですけど……難しそうですね」と弱気の返答。ただ、箱根駅伝に出場したキャリアを生かして「高校生に挑みたい」と覚悟を決めたようです。

そんな、たむじょーさんに(YouTubeチャンネル登録数)で対抗しようと名乗りを上げたのが、13年間YouTubeに動画をアップしているというたつやさん。たむじょーさんにコラボを持ちかけるも気のない様子に、「バズる特技があるけど、見る?」と会場で見せたパフォーマンスがこちらです。

【頭から空気が出る人】

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【クラッカーを手じゃないところで破裂させる人】

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……残念ながら、本当に残念なことにたつやさん、ネタを一度失敗しちゃったんですよね。「一回失敗したので、コラボなしで」(たむじょーさん)とのことで、いやぁ、本当に惜しいところでした?

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他にも、会場では「ランナー応援イベント」として、青梅第三中学校 吹奏楽部による生演奏や、青梅総合高校による和太鼓演奏も行われました。

青梅第三中学校はディズニーの曲をパラパラ風にアレンジした「ユーロビートディズニーメドレー」にはじまり、ジャズバンド「JABBERLOOP」の代表曲であるイナズマとシロクマを組み合わせた「JABBERLOOPメドレー」。さらには、この大会ではおなじみの「かっぽれねぶた」の3曲を披露しました。

「ユーロビートディズニーメドレー」では、ポップなメロディの中に「イッツ・ア・スモールワールド」や「ミッキーマウス・マーチ」などのおなじみのメロディが飛びだし、幅広い世代が集まった観客席を楽しませます。さらに、「JABBERLOOPメドレー」では、ダンサブルな曲調の中にも、フルートやサックスのソロパートで会場を沸かせる一幕も。最後の「かっぽれねぶた」は和太鼓と吹奏楽が入り交じる独特の演奏で、全員が法被をまとい、踊り、体を振ってリズムをとりながら、「かっぽれ」の世界を表現しました。

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一方、青梅総合高校は「雨が水面に共鳴する様子と、生き物たちの躍動感を表現」したという、「共鳴」という曲を演奏。「明るい曲で大会を盛り上げ」たかったとのことで、迫力の演奏が会場の注目を集めていました。

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そして、最後はお待ちかねの「BIGチャンス抽選会」です。今年は「札幌マラソン参加ご招待」(10月6日開催予定)のほか、「ホノルルハーフマラソン・ハパルア2024」の出場権、PUMAの最新シューズ、高橋尚子さんのサイン入りトレーニングウェアなどが賞品として用意されました。

このうち、「ホノルルハーフマラソン・ハパルア2024」の出場権を獲得したのは、渡辺さん。同大会には1度出走したことがあるとのことで、当選したことについて「嬉しいわ」と素直に感想を語っていました。

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そして、「札幌マラソンご招待」を獲得したのが、今大会では10キロの部に出走予定だという加藤さん。青梅マラソンへの挑戦は今年で3回目。家が地元なので、「コースは通学にも使っていた道で、瀬古選手の走りなども見ていました」という地元ランナーさんです。ハーフマラソンの経験はないとのことでしたが、札幌マラソンで頑張ってきてください!

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