ゲスト

2012.2.18

スペシャルトークショーに伊藤国光さんが登場

第46回青梅マラソン大会の開会式のあと、
これまた恒例のスペシャルトークショーが行われました。

当初出席の予定だった市橋有里さんが
インフルエンザのため残念ながら欠席。
でも、急きょ駆けつけてくれた方もビッグな方でした。

そう、長い青梅マラソンの歴史の中で
唯一の連覇を成し遂げている、
前カネボウ化粧品陸上競技部総監督の伊藤国光さんです!

 

――そんな伊藤さんも、はじめのうちは青梅を勝てなかったそうですが?
「1万人以上出場するすごい大会だと聞いて  ぜひ出場したい!と思いました。  が、1回目の出場ではアップダウンを気にしすぎて記録が出ず、  2回目はこんどは向かい風がすごくて、これまた記録が出せませんでした」

もともと坂道は得意だという伊藤さん。
――青梅対策として必須の上り坂攻略について教えてください。

「上り坂は、足元に視線を落として走るようにすると
あまり坂道を感じずに走ることができます。
さらに、青梅マラソンのようにたくさん人がいる大会は、
足元よりも前の人の背中を見るといいですよ」

――青梅の魅力ってなんだと思われますか?

「私は青梅が一番楽しかったですね。
沿道の応援もうれしいんですが、青梅は折り返しがあるコースなので
ほかのランナーの方からも声かけられたりするんですよ。
それがうれしくてね」

――30キロと10キロがありますが、それぞれで走り方は違うんでしょうか?

「10キロは、オーバーペースでも大丈夫な場合が多いですね。
ちょっと早いくらいで入っても、最後は苦しいけど
なんとか流れに乗っていける。
30キロは、私はいかに余力を残すかを考えてました。
自分なりにペースメーカーとなる人を見つけるのをおススメします。
10キロでもそうなんですが、前の人に合わせてついていくと、
すごく楽に走っていけるんですよ。
前半はそうやって力を温存してみてください」

――これをやるといい、というトレーニングはありますか?

「継続は力なりといいますが、これって大事だと思います。
走りたくないときは誰にでもある。
そんなとき、100メートルでいいから、
それこそ電柱から次の電柱まででもいいから走ってみてください。
そうすると、“今日はサボってしまった”という罪悪感を感じずにすみます。
練習日誌に、“ゼロ”ではなく“100メートル”って書けるんです。
精神衛生的にもいいんですよ」

――それでは、明日本番を走るランナーの人たちに向けて、メッセージをお願いします。

「スタート前に、自分がどのようにゴールするかを考えてみましょう。
ガッツポーズでもいいし、ピースでもいい。
それをイメージすると、走りも良くなるんですよ。
ゴールしたところでは写真も撮影されます。
ぜひ、一番かっこいい姿でゴールしてください!」

――ありがとうございました。

伊藤 国光(いとう くにみつ) 1955年1月6日生まれ。57歳。 現役時代はカネボウ陸上競技部に所属。瀬古利彦や宗茂・宗猛兄弟らとライバルとしてしのぎを削った。1万メートルの日本新記録、フルマラソン、30キロロードレース、2万メートル、10マイルロードレースの日本最高記録を記録。 前カネボウ化粧品陸上競技部総監督。一般財団法人青梅マラソン財団理事。